星屑ロンリネス

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今でも幻影を追いかけている

―――九年前に見た君はまだ若かった。といっても、わたしよりすこし年上なので、そう言える立場でもないのだが。映像で見る君は、とても美しかった。もちろんメイクのせいもあるだろうが、オフショットを見ても、すこし目がつり上がっていて三白眼気味である。そこが好きだった。身体は薄くて細かった。儚さを持ち合わせながらも、力強く、目で訴えかけてるく演技に虜になった。

しかしわたしはクソ茶の間だったというか、チケットの取り方や、どこでやってるかなんてのは分からなかったので、結局君を生で見たのは2017年になってからだ。同時代を生き、生で観劇した人達を羨ましくおもう。

仕方なく茶の間でいた。ブログも読んでいた。舞台を降りてからは、もともと夢でもあった、声優の方にいったが、音沙汰無しだった。どうしたものか…と考えながら、わたしは映像の彼をずーっと見続けて夢中になっていた。

転機はあった。遊戯王にハマったわたしは当時やっていた遊戯王ZEXALに出会う。何気なく見ていて、ライバルキャラである神代凌牙の声を聞いて、ふと「あれ?」と思う。まさか、とは思うが、どうだろうか。EDでクレジットが出ると、そこには神代凌牙 増田俊樹 としっかり出ていた。

嬉しかった、素直に。もともと専門学校に通い、舞台と出会い、時間はかかったけど、長い歴史ある遊戯王のライバルキャラを取れたことが。それから共演していた細谷さんと君は仲良くなる。同じ広島出身だからそうだろう。舞台の幸村とアニメの白石と考えると笑える。

それから君は色んなアニメに出ていった。プリティーリズム・レインボーライブはリアタイではないが、仁科カヅキの役をやり、キャラクターソングも出した。キンプリキンプラでは大活躍だったし、君の歌声を聞けたのは嬉しかった。キンブレを持つ時は緑だ。

刀剣乱舞がサービス開始の時、加州清光が彼だと知った。彼だと言えばホイホイ登録する。もちろん加州が好きだった。しかしわたしはポチポチするだけのゲームが苦手で、長くは続かなかった。のちに、盗用、盗作が見つかって興ざめしたので、刀剣乱舞に関するアニメ舞台は見ていない。

あんさんぶるスターズもサービス開始と同時にやった。君がいることは知っていた。だから初めた。これもポチポチゲーなのですぐに飽きてしまったが、最近はキャラクターソングもだしているので、UNDEADのアルバムは借りた。(彼と細貝圭が一緒に歌っている世界線が面白すぎる)

 

最近はもう脇役でなく、主役級を勝ち取り、事務所も抜けた。脱皮だとわたしは思ってしまった。どこか、舞台に立っていた彼は、捨てられたような、いや、いなくなったような。

特に最近で注目を集めているのは、アイドリッシュセブンだろう。わたしも君が出ると知ってインストールしたし、普通にプレイしていた。ただ、キャラ原案が好きじゃない事と、やはりトレパクが見つかり嫌になった。それから触れてない。しかしアイドリッシュセブンは成長を遂げ、あのクソドーム…じゃない、西武ドームでライブしている。アイドリッシュセブンにはKENNもいる。必ずどこかしらに知った人がいる。

Twitterもフォローしてる。最近はリプの数も凄く多いし、見てみると刀剣やアイナナ辺りの人達が多い。

 

増田くんは遠いところへ行ってしまったんだなぁ…って。

 

あの頃の増田くんはどこにいったのだろうか。幻だったのだろうか。舞台後はインタビューなんかでは、テニミュに触れていたが、最近は全くそんな話は聞かない。もしかして黒歴史扱いしているのだろうか。そうだとしたら悲しい。わたしは、君の演じる幸村くんに魅了されたのだ。簡単に捨てないで欲しい。

 

増田くんは確かに声優の中では、顔がカッコイイ部類に入るだろう。かく言う自分も君の顔が好きで、壁に貼っていたし、待ち受けにもしていた。だから顔ファンも多いだろう。

 

ファンが増えることは大いに結構だと思う。人気商売なので、売れなくなったらそこでおしまいだ。声優として築いてきたのだから、それは紛れもなく君の実力だ。誇らしい。わたしは君の舞台、そして初アニメを見てきた。古参ぶっている訳では無い(と言うと嘘になる)が、でも初主演も知らないのに、最近のうわべだけを掬って見ている連中は嫌いだ。わたしは時に彼のファンだと言う人に、遊戯王ZEXALを勧めると「カードゲームじゃん」と言われてしまう。カードゲームだからなんだよ。増田くんの初めてのアニメなのに、それすらも知らなければ、見もしないのか。それだったらファンを名乗らないで欲しい。

正直に言うと、アイドル以外でこんなに好きになった人が彼なので、並々ならぬ想いはある。が、先も言った通り、遠くの人だ。わたしみたいなやつは虫けら以下。それでもシチュエーションCDが出れば、増田くんのは必ず買う。それが義務だと思っている。あんスタだって朔間零がガチャの時は回す。課金する時もある。

 

こういう話ってまとまらないな。

わたしはいつでも、いつまでも、幸村くんを演じた増田俊樹を追い続けている。彼が20代後半になろうとも、未だに19、20の面影を探してしまう。それは消えない。いつまでも呪いのように、のしかかってくる。

15周年のドリライには来てくれなかった。王子がきたけど。魔王はこなかった。もし20周年があるとしたら、その時は来て欲しい。それで「常勝立海!」って言って欲しい。君は紛れもない、立海大テニス部部長幸村精市増田俊樹なのだから。

つらつらかいていったが、ある意味、処女作をリアタイ出来たことに感謝したい。時間は巻き戻せないから。

 

増田くんのことは好きです。それが今の彼なのか、それとも昔の彼なのかは分からない。でも好きです、ずっと。

 

クソDDの話でした。